西表島西部に位置する「祖納（そない）」という集落は、島の中でも最古の集落のひとつです。
南北を静かなビーチに挟まれたこの祖納には、国指定の重要文化財にも指定された「新盛家（しんもりけ）住宅」もあり、歴史的にも重要な地区です。
今回は「集落の宝」を守るべく、2つのボランティア活動に参加してきました。
2泊3日の活動の様子をレポートします！

今回のツアーを案内いただくのは、祖納にある西表アイランドホテルのオーナー＆女将の上亀夫妻です。ホテルに到着後、西表島や祖納集落についての説明を交えたオリエンテーションタイムを行いました。

夕方には今回のボランティアツアーの体験1つ目「ビーチクリーン」を実施しました。
祖納集落の北側にある西泊海岸には、冬の北風により多くの漂着ゴミが溜まります。
地域の人たちも定期的にクリーンナップ活動をしていますが、次から次へと流れてくるためキリがないんだそう。
数週間前に地域で活動したとのことでしたが、既にビーチはこのありさま。

では、参加者の皆様・上亀夫婦・筆者の11名でビーチクリーンスタートです！

1時間程でたくさんのゴミが集まりました。
ペットボトルの他、発泡スチロールの箱や浮きなども。
意外に多かったのは、ストローや歯ブラシ、サンダルもありました。

途中で休憩をしている間、上亀さんがこの浜や地域の活動について話をしてくれました。
地域の学校では、子供たちがビーチクリーンをするだけではなく、拾った漂着ゴミやその流れについても学んでいるそうです。
どうしても立地的に外国語表記のペットボトルが目立ちますが、外国のゴミが多いのではなく、実は自分たちが出したゴミは海外に流れてしまっているのだとか。
普段の生活でそんなゴミを出していないだろうか…？と振り返る場にもなりました。

2日目は朝食後に、集落の歴史や文化に親しんでもらいたいとオーナーの上亀さんが集落を案内してくれました。
西表島を代表する行事の節祭り（シチ）の裏話も飛び出します。話の内容はぜひ直接聞いてみてくださいね！

その後、国指定の重要文化財に指定されている「新盛（しんもり）家住宅」の清掃活動を行いました。
今は誰も住んでおらず、地域の方々で掃除をしていますが、高齢化や人手不足で十分にできていないのが現状です。家は掃除しないとどんどん朽ちてしまうもの。
まずは各々雑巾や掃除機を手に、壁や床を綺麗にしていきました！

作業後は綺麗になった新盛家でお茶を飲みながらゆんたくタイムで過ごしました。
女将の上亀さんが新盛家のことを教えてくれます。
そもそも新盛家住宅は沖縄最古の現存する木造の茅葺きの民家で、築150年にもなるそうです。
釘などの金属類は一切使われておらず、伝統的な建築方法を受け継いできたこの家はまさに集落の宝。
そんな場所の掃除をできたことがとても貴重な体験に思えてなりませんでした。

参加者の皆様、本当にお疲れさまでした！

～おまけ～
最終日は西表島の人気観光地・由布島へ行きました！400mの浅瀬を水牛車に乗って渡ります。沖縄在住でも中々できない体験！
由布島側には帰りの観光客を水牛車がずらり並んでいました。
由布島は島全体が大きな植物園になっており、南国の植物を間近に見ることができましたよ。昔の由布島小中学校の校門が残っていたり、不思議な感覚になりました。
西表島に来たら由布島にも行ってみてくださいね！